R5 HIV-1は標的細胞の膜表面に発見しているCD4をレセプター、CCR5をコレセプターとして感染をする。一般的にR5 HIV-1の感染効率はCD4やCCR5の発現量に依存している。ところが我々はCCR5の高現発により逆に感染効率が低下するHIV-1の分離に成功した。現在この原因として、CCR5高現発から産生されたR5 HIV-1の感染能が低下し、それにより増殖効率が低下することまでがわかっている。今後はCD4非存在下でもCDR5がgp120と結合するのか、また細胞膜表面に発現しているCCR5がウイルスに取り組まれるか検討する必要がある。
今回のフォーラムにより、CCR5がCD4非存在下でもmonomericもしくはtrimericなgp120と結合しているのか、また細胞膜表面に発現しているCCR5がウイルスに取り組まれるか追求する必要があることを再確認できた。
今回開催された韓国フォーラムは日本からは100人以上の参加があり、総勢450名になる大きなフォーラムとなりました。全体的に理工学部の学生が多く、普段交流がないことから充実したものとなりました。研究講演もほとんどが異なる分野の話でしたが、内容がおもしろかったこともあり興味深く聞くことができました。
今回のフォーラムを通して、このように他分野の学生が集まる場では、専門的な内容を発表するよりも、一般の人でもわかるような発表をすることが重要であることを痛感致しました。また、日本と韓国による国際連携を更によりよいものにしていくためには、生物の分野の学生がこのフォーラムに積極的に参加し、分野にかたよらない交流をする必要があると感じました。
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