1999-2000

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Tomiyama, H., Yamada, N., Komatsu, H., Hirayama, K. and Takiguchi, M. (2000) A single CTL clone can recognize a naturally processed HIV-1 epitope presented by two different HLA class I molecules Eur. J. Immunol. 30:2521-2530. [Abstract] [PDF]

 1つの細胞傷害性T細胞(CTL)エピトープが異なる2つのHLA-Class I分子に拘束されたCTLによって認識されることがしられているが、1つのエピトープが複数のHLA-Class I分子によって提示される事を直接的に証明した報告はない。また、2つのHLA-Class I分子により提示された1つのエピトープが単一のCTLによって認識されているかも未だに明らかにされてはいない。HLA-B35と-B51分子に結合するペプチドのモチーフは非常に似ていることが報告されている。よってこの2つの分子が同じペプチドをCTLに提示している可能性が示唆された。我々は、この2つのalleleによって提示される、同一のHIV-1 Pol由来のエピトープ(SF2-24)を認識するCTLクローンを樹立し、その解析を行った。SF2-24が2つのHLA-Class I分子によって提示されることを明らかにする為に、HPLCを用いて組換え型Vaccinia Virus感染C1R-B*3501及び-B*5101細胞からエピトープの溶出単離を行った結果、37番のフラクションがこのエピトープ特異的CTLクローンによって認識された。また、これらのフラクションに含まれるペプチドアミノ酸配列をLC-Massで分析した結果、共にSF2-24の配列を持つペプチドが検出された。これらの結果から、このエピトープがHLA-B35及び-B51により提示されることが明らかであった。さらに、SF-24特異的CTLクR−ン589のTCRをPCRで解析した結果、2つのVα鎖(10.1、12.1)、及び1つのVβ鎖(2.1)が検出された。抗Vα12.1抗体を用いてその細胞表面の発現を調べたところ、この抗体で染色されない細胞集団が見られなかったことから、SF2-24-589がクローンであることが強く示唆された。また、HLA-B35陽性及び-B51陽性細胞にペプチドをパルスした標的細胞に、対するSF2-24-589の細胞傷害活性は、4量体GLA-B35/SF2-24複合体で共に阻害された。これらの結果から、1つのCTLクローンがHLA-B35及び-B51によって提示される1つのエピトープを認識することが直接的に明らかにされた。

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